【体験】憩室炎で入院、クスリで治らず腹腔鏡手術した24日間の記録。しかも海外旅行先だった。

病院の検査と入院

旅行先で、CT検査の後、大きな憩室炎が見つかり即入院を言い渡され、車椅子に載せられ病室へ、その後2週間の投薬も効果がなく、腹腔鏡を使った手術に踏み切ることになりました。

旅行先はタイのバンコク。入院を言い渡されたときとっさに思ったのは治療費はどうするんだろうか?でした。

結果は、治療費は全額クレジットカードの旅行保険でカバーされたし、手術後は4日で退院できたし、今のところ結果は良好ですが、24日間の入院はそれなりに辛いものでした。

順番にご報告します。

不調発覚から入院まで

外来1回目

症状:ときどき腹の右側が痛い。押すと張りがあって痛い。

バンコクに来たのは7月22日。8月中長期滞在する予定でした。

8月に入った直後お腹が痛くなり、食あたりとは違う何かを感じました。

へその右側を押すと痛い張ったような感じがあります。食後数時間たってから痛みを感じるので、胃じゃなくて腸かなーと思いました。

あきらかにマズイ感があるので、とりあえず病院へ。行ったのはバンコクを代表する大病院のひとつバムルンラード病院です。日本語通訳がいたり、日本人医師がいたりと、駐在員もよく利用する病院です。

あらかじめクレジットカード会社に電話で伝え、バムルンラード病院の日本人専用受付へ。

 

日本語が堪能な内科の医師に診てもらいました。

問診、触診のあと、超音波エコー検査も受けました。

結果は、肝臓・胆道・胆嚢・膵臓・腎臓・脾臓・膀胱・前立腺、どれも問題なし。

腸炎かもしれないので、抗生物質を処方され、治れば通院不要。改善しないならまた来てねということでした。

バムルンラード病院は旅行保険がキャッシュレスで使えるので、会計でサインして、薬を受取り帰宅。

外来2回目

症状:右側腹部の痛みがときどき強くなる。食事中でも痛いことがある。押すと張りがあって痛い。

その後、痛みの期間も強さも増してきました。マズイ感上昇。土曜日の午後でしたが、バムルンラード病院は土日診察できるので、再び通院。

別の内科医に診断されましたが、判断つかず。翌火曜日に胃腸專門の医師への予約を取ってもらいました。

外来3回目

症状:変わらず。右側腹部の痛みがときどき強くなる。食事中でも痛いことがある。押すと張りがあって痛い。

こんどは、胃腸科の專門医です。

同じように問診と触診。やっぱり腸炎を疑って、検便をしたあと、木曜日の予約と、別の抗生物質を受け取って帰宅しました。

外来4回目

症状:変わらず。右側腹部の痛みがときどき強くなる。食事中でも痛いことがある。押すと張りがあって痛い。

検便の結果、菌などは検出されませんでしたが、僕の症状はまったく改善せず。

調子が悪いことを必死で訴えると、血液検査とCT検査することになりました。

検査には準備を含めて2時間はかかるそうです。当日の検査なので調整に時間がかかり、検査前の項目確認のとき僕が「以前喘息だった」項目にチェックしたために、さらに調整が複雑になってしまいました。というのもCTの造影剤は喘息がある人には危険なんだそうです。

結局、呼吸器の医師の検査をその前に入れると、CTの検査は午後6時を過ぎるとのこと。

疲れはててしまったので、CTだけ翌日8時からに調整してもらい帰宅しました。(喘息については問題ありませんでした)。

入院1日目

症状:右側腹部の痛みが強くなる。押すと張りがあって痛い。

検査着に着替え、まず腎臓のスキャンをしてから、検査薬を飲んで再びCT室へ。

スキャンは、

  1. そのまま
  2. お尻から何かの検査薬(?)を注入して
  3. 腕から造影剤を入れて

の合計3回しました。

日本語で「息を吸ってー、吐いてー、止めて」のアナウンスが流れてきます。

検査終了後、問診まで3時間あります。検査のため朝食抜きだったので、食事でもと思いましたが、食欲もわかないので、スタバでパンケーキを軽く食べました。

広い病院内のソファで待っていると、携帯に着信が。医師が至急診察するから早く来るようにとのこと。

マズイ感が一気に上がりました。

日本語通訳も控えている診察室に入ると、CTの画像とともに説明を受けました。

医師:憩室炎がある。それも大きく破裂する可能性も高いので至急入院するように。

僕:今すぐですか?

医師:そう。入院しないというなら、リスクは自分で引き受ける書類にサインしないと病院から出られないよ。

僕:わかりました。(通訳さんへ)何か準備するものは必要ですか?

通訳:何も必要ありません。

僕:旅行保険で通院してるんですけど、入院に際して連絡は必要ですか?

通訳:こちらが連絡します。

もう逃げ場がないようです。

診察室を出て、妻に電話し(妻といっしょにバンコクに来ていました)、処置室へ。

血液検査、点滴で横になっていると、病院の日本語カウンターから電話があり、保険会社とは連絡が取れ今後の手続きは大丈夫だとのこと。

通訳さんに、もういちど「準備するものはない?」と聞くと「いっさいありません」とのこと。パジャマやスリッパとか、何も必要ないらしい。

病室の準備ができたらしく、車椅子に載せられ病室へ。その後、24日間入院することになります。

病室につき、ベッドに移ると、看護師さんに上着を脱がされ、病院着を着せられ、横に。

病室は、2人部屋。僕は以前日本の病院に入院したことがありますが、6人の大部屋でした。それに比べると部屋にトイレもついてるし、ベッドの上にはテレビもあるし、広い部屋です。

夕方、別の医師の診察。大きな憩室があるが、手術の必要性はないので、抗生剤を投与しますとのこと。

ホッとしました。

腕につながれた点滴薬

薬を替えるも効かず下血、輸血とICU

抗生剤が効かずに10日(入院2日目〜9日目)

この間の症状:痛みは減る(でも自分の願望だったらしい)。白血球数も下がらず、触診しても痛い。

翌日、看護師さんが「個室がいいでしょ?」というので、「どっちでも良いですよ」と言ったのですが、個室の予約しましたよ。となぜか好意的な笑顔。

午後、個室に移ってその意味がわかりました。バス・トイレ付き、1人が横になれるソファー付き、フローリングの広い部屋です。キッチン、電子レンジ、冷蔵庫付き。もちろんテレビも。

個室はかなり広かった

 

この部屋で10日間、抗生剤を4種類も替えながら治療しましたが、改善せず。白血球数は下がりませんでした。

一日中ではありませんが、お腹は痛いし、薬の副作用もあって吐き気もあります。

微熱と頭痛もひどい。

最初の1週間は良くなった気がしたのですが、僕の願望がそう思わせただけだったようです。

日本の病院のように絶食せずソフトな食事が出ていたのですが、1日便秘状態に。お腹が張っているような軽くく焼けるような感じです。

点滴

下血した(入院10日目)

症状:変わらず。押すと張りがあって痛いまま。便秘中はお腹が熱を持った感じ。

トイレにいって便秘が解消したかな?と思ったら、下血していました。ワインレッドです

消化器からの出血の場合、胃からの出血は黒、肛門に近くなるほど鮮血になるそうです。

マズイ感はもうマックスです。即ナースコールしました。

ナースがやってきて、便の写真をスマホで撮り医師に送っているようです。

その後短時間に数回下血しました。

ベッドから出ないように言い渡され、輸血を1パック。

その後、ICUに移動しました。

ICUでは電極につながれ、常時監視体制に。

翌日、担当医師、ICUの医師それぞれ回診があって、数値は悪化していないので、翌日には病室に戻れるとのこと。

ICUはベッドから一歩も出られないし、トイレも自分ではできないのでとても辛いです。

とくに辛いのがウンチ。

お尻の下には紙おむつに使われる吸湿シートが敷いてあり、ウンチをしてナースコールをすると、ナースが即やってきて、お尻をきれいに洗ってくれます。さらに毎朝、体全体をきれいに拭いてくれます。

みなさん優しいし親切なのですが、やっぱりこれは辛い。僕のように症状も軽くて自分で歩ける者にとっては粗ストレスのたまるものでした。

入院費が保険の上限に近づく(入院11日目)

症状:痛みは引くが、ずっと下痢している感じ。

ICUで横になっていると、カード会社から電話がありました。

保険で適用されるのは、入院費以外にも、入院のために購入したもの、日本への国際電話、など諸費用も旅行保険で適用されるという話など。

その後、現在の入院費が45万バーツ(約148万円)という報告。連絡の本題はこれだったんですね。

いま僕が適用してもらっているカードの旅行保険は200万円。あと1週間も入院すれば上限に達するのは確実。

たしか、カードの保険は複数の保険を合算できるはず

サイフに入っている自分名義の2枚のカードと、妻名義のカードの家族保証が使えそう。

電話によると、1枚のカードは、発行カード会社は別だが、引受保険会社が同じなので、今のクレジットカード会社が代行して今後の手続きを進めてくれるとのこと。しかも補償額は300万円。キャッシュレスです。

これで僕の保険の上限は500万円まで引き上げられました。

のちに、この上限でも危うくなります。

ICUを出るも、食事で吐く

ICUに入って20回は下痢していたでしょうか。あまり変わりませんが下血は治まったままなので通常の病室に戻りました。

豆スープに泣いた(入院16日目)

症状:痛みは多少やわらぐが、お腹全体に痛みを感じる。右側を押すと痛い。

担当医によると、重湯よりももう少しタンパク質の多い食事を試してほしいとのこと。

白血球数が下がらないのになぜ食事? という疑問がありますが医師はチャレンジしてくれと言う。

この食事なんですが、ドロドロさが強いし、ニオイがキツイ。

飲めなかった豆のスープ

 

僕はタイ料理も好きだし、トルコ料理も好き。香りの強いもの、辛いものに抵抗がない、つもりだったのですが、病気になった今、食べもののニオイに悩まされています

甘いヨーグルトの香り、ジュースの香り、どれも日本のものより強いんですよ。

もちろん食文化の違いなので彼らにも僕にも非があるわけではありません。

1食目はパス、でも食べないと前に進めないので、ペーストスープを太いストローで飲むことにしました。

結果、吐きました。

その後、食事について少し揉めました。

配膳係:おかゆはどう?
僕:お願いします。
配膳係:鶏と豚どっちがいい?
僕:鶏をお願いします。

でも、最終判断するのは医師。おかゆは却下され豆スープに逆戻り。

管理栄養士が部屋にやってきて「味噌スープを付けるから交互に飲むといいですよ」

この豆スープは、今の僕には味噌汁100倍にうすめても飲む気がしないものでした。それに治ってないんだから、食べてまた下血したらどうすんだよ。フラストレーションが溜まっています。

食事は、ラップもとらず部屋の隅に放置。

医師とのコミュニケーションがうまくゆかなくなりました。

CTの再検査(入院16日目)

症状:変わらず。食事すると痛い。数時間後は痛みが増す。夜中も痛い。

状態を確認するために、ふたたびCTスキャン。

  1. そのまま撮影
  2. お尻から薬を入れて撮影
  3. 腕から造影剤を入れて撮影

の3回です。

この結果、僕の憩室は大腸ではなく小腸の末端にあるらしいことがわかりました。つまり「大腸憩室炎」でなく「小腸憩室炎」。しかも大きい。盲腸なみ(正確には虫垂ですが)だそうです。

中心静脈栄養法に切り替え(入院16日目)

症状:食事をしてないので痛みは少ないが、腹全体に痛み。押すと痛い。

これまでの点滴は腕の静脈から薬を注入するものでした。この中心静脈栄養法は、身体の奥にある太い静脈にカテーテルを通し、そこに普通の点滴では不可能な高カロリーの輸液を入れる方法です。

管を指す場所は、鎖骨や、足の付け根(鼠径部)などがあるようですが、僕は二の腕に刺しました。日本のサイトを見ても二の腕の記録を見かけませんが、違うんだろうか。

 

刺すと言っても、中心静脈栄養は手術の一種です。皮膚を切って静脈に管を入れ封印します。

書類にサインし、手術室に運ばれ、通訳も含め全員がポンチョみたいなのに身を包み、ヘアキャップをしています。

医師がモニタで正しく挿入されたのを確認しながら作業は完了。痛みはまったくありませでした。要した時間は5分間くらい。

これで、点滴の針を替えることもなく、1ヶ月間は使えるそうです。

これで、あの豆スープのニオイとも離れることができました(あのニオイは一生のトラウマかも)。

胃が痛い(入院17日目)

症状:みぞおちあたりが痛い。口が酸っぱい。自分では腹部の痛みと区別がつかない。

何も食べてないはずなのに激しい胃の痛みに襲われるようになりました。ほんとうは胃かどうか分かりませんが、口が酸っぱいし、ぐわっと掴まれるような痛み。

とくに夜中に起こります。

はじめのうちはタイレノールや、軽い鎮痛剤を投与されていましたが、この日の夜は激しい痛みです。

胃の痙攣をとる薬(ブスコパンなのか?)と注入しましたが効かず、強力な鎮静剤を注入してもらいました。ナースはモルヒネの一種と言ってましたが、詳しくはわからず。その薬は効きました。

手術は突然に決まった

ICUの担当医(ICUに入って以来、毎日回診してくれます)の回診のさい、今後の方針を聞いてみました。

医師:白血球数が下がらないので、あと1週間くらい様子をみて考えましょう。
僕:えー、あと1週間ですか? それで効果なかったらどうなるんでしょう?
医師:別の対応を考えるしかないですね。
僕:これまで4種類薬を替えても効果なかったので、さらに1週間は辛いです。
医師:わかりました。手術も含め、他の医師とも相談して判断しますね。

手術が決定(入院18日目)

症状:よくわからない。腹の中の不快感は間違いなく感じる。

しばらくして、担当のベテラン医師登場。

医師:(唐突に)手術しますか?
僕:え? は、はい。お願いします。
医師:開腹手術と腹腔鏡手術とどちらを希望しますか?
僕:腹腔鏡手術でお願いします。
医師:では、專門の医師が明日問診に来ます。きっと良くなりますよ。

こうして手術は突然に決まりました。

その日の夕方、執刀医が突然現れました。年齢40歳代。病院のマークが入った黒のポロシャツから鍛えた腕が見えています。

執刀医:はじめまして。私が執刀します。あなたの症状は確認しました。きっと成功しますよ。まかせてね。
僕:手術はいつ行うのでしょうか?
執刀医:明日の午後5時以降。それまでは通常の業務があるからね。
僕:何時間くらいかかるんですか?
執刀医:3〜4時間くらいかな。実際には午後7時からはじめて11時くらい。切るのは小腸の末端と、大腸の一部。大きな範囲にはならないと思うけど。実際に見て判断します。他に質問ある?
僕の妻:あの〜、手術の経験はどのくらいあるんでしょうか?
執刀医:いろいろ合わせると2000以上。毎年200以上こなしてるよ。
僕たち:よろしくお願いします。
執刀医:では明日。

さっそうと去っていきました。

ひたすらポジティブな先生でした。白衣より、ポロシャツが似合う外科医です。

こちらもポジティブに捉えることにします。

手術当日(入院19日目)

症状:変わらず。

日本語通訳登場

バムルンラード病院には数多くの日本語通訳がいるのですが、中でもベテランらしきタイ人男性が部屋にやってきました。

通訳:手術が決まったんですね。良くなりますよ。
僕:ありがとうございます。
通訳:。。。。
(何か話したいことがあるらしい。)
通訳:実は手術費用は概算で50万バーツ(165万円)になります。ここまでの入院費用と手術代を合わせると、保険の範囲500万円を超えてしまうかもしれません。
(この話だったのか)
通訳:この他の支払い計画はありますか?
僕:僕名義のカードと妻名義のカードの家族適用を合わせると、470万円使えると思います。
通訳:保険会社には連絡を取りました?
僕:妻が連絡をとっています。決まり次第、カード会社から病院にも連絡が行くと思います。
通訳:そうですか。私は日本の方は大丈夫だからって会計に言ったのですが、確認しろって言われましてね。

この人のメンタリティーには親しみを覚えました。

保険に関しては、どちらも了解を得ることができました。それにしても、どのカード会社、保険会社も親切に対応してくれました。病気で延長することになった妻のホテル代、航空券の変更費用なども保証されるそうです。

このときは、妻は僕の部屋に泊まり込んでいたので、ホテル代は発生しませんでしたが。

手術

午後5時半ころ、5階にある手術フロアに移動しました。妻は僕の病室(9階)で待機します。

まず予備室のようなところに到着し、血圧など基本的な確認。看護師さんが

  • 手術は7時半からはじまること
  • 終わったら妻に連絡してくれること
  • 術後2時間このフロアで待機して病室に戻ること

を伝えてくれました。

その後、廊下から「イープン(日本人?)」「タイ語話せる?」「少し」みたいな会話が聞こえてきて、麻酔医が登場。

麻酔医:(英語で)わたしが麻酔医です。これからいくつか質問しますね。

質問されたのは、

  • 過去に手術したか
  • 現在治療中の病気はあるか
  • 運動してるか

です。運動の程度についても確認されました。麻酔には肺活量が必要な情報になるらしいです。

麻酔医:では質問は終わりです。あとは手術室で合いましょう。

こちらも優しくポジティブな先生です。

手術室までは遠かった

7時半になり手術室に移動します。別のドアが開き、前回中心静脈を処置したあたりを通り過ぎ、「制限エリア」の表示のあるドアが開き、さらに右へ左へと進んで行きます。このフロアはかなり広いらしい。

そしてガラス張りの手術室に入りました。

看護師7人くらいに囲まれ、手術台に移動。手足を固定され再び血圧などを測定。

さきほどの麻酔医が登場し、口に透明なマスクをあてがわれ、

麻酔医:ゆっくり呼吸してくださいね。麻酔は中心静脈の部分から入れます。

という言葉を最後に僕の意識はなくなりました。

執刀医:おめでとう。成功しましたよ。すぐに回復します。
僕:(ぼーっとしながら)今何時ですか?
(なんともピント外れの質問でした)

実際は午後10時半すぎていたと思います。その後、制限エリア内の控室に移り、2時間様子をみました。

午後11時40分ごろ、病室への移動が始まりました。ふたたび右へ左へとすすみ「制限エリア」のドアが開くと、僕を病室まで運んでくれる男性ヘルパーが待っていました(彼は制限エリアには入れないようです)。

看護師さんとヘルパーさんによって9階の病室に戻ったのは深夜0時を過ぎていたかもしれません。

痛みは感じませんが、言葉もほとんど出せず、そのまま寝ました。

手術後の夜

 

術後は、別のお腹の痛みがやってきた

(入院20日目)

症状:手術部分が痛すぎて、その他がどうか判断できない。

翌日、目が覚めるとお腹が痛い。

とうぜんですね。尿道カテーテルにつながっているので、トイレに行く必要はないのですが、左右に寝返り打つのも大変です。。

朝、執刀医が登場。

執刀医:気分はどうですか。手術は順調でしたよ。切ったのはわずかでした。
僕:ありがとうございます。
執刀医:おならが出たら教えて下さいね。お腹を動かくためにも少し動くといいです。でも無理は禁物ですよ。ジンジャーティーを用意するので飲んでみてください。
僕:甘いんですか?
執刀医:ハハハ、タイ人は日本茶も甘いの好きですからね。でも砂糖抜きにします。ゆっくり飲んでくださいね。
(ものすごく生姜が効いた冷たい飲み物でした。漢方薬と同じ役割だと思います。)

お腹の刺激になったジンジャーティー

 

日本で腹腔鏡手術した人の体験を読んでいると、翌日から歩かせれるらしいのですが、ここはユルいタイ。

ナースも、無理しない程度に挑戦してねって感じです。実際、むちゃくちゃ痛い。

でも、手術前まで悩まされた「内部からの痛み」はもはや感じません。ほんとうにうれしい。

術後2日目(入院21日目)

症状:手術の痛みだけ感じるよう。

執刀医:ガスは出ました?
僕:まだです。
執刀医:ガスが出たらお腹のドレーン抜きも外れるよ。お腹を動かしてね。

腹腔鏡で開けた穴は5か所。一つにドレーンを抜くらしい袋がついています。溜まった体液は定期的に採取して確認しているようでした。

グロいので小さくしています

 

まだお腹が痛いのですが、尿道カテーテルを抜かれました。一瞬「ぐえっ」という痛さが。

なんというか、すっかり痛みに弱くなってしまいましたよ。

ICUの先生がベテラン通訳とともに診察。

医師:手術は成功しましたね。血液検査の値も良好です。すぐに退院できますよ。

尿瓶はありますが、何とか立ってトイレまで行きたい。同じ室内ですからね、行けなくてどうする。なんですが、立とうとすると立ちくらみが。

僕はもともと血圧が低く、日常でもたまに立ちくらみします。

なんとも情ありません。それでも何度か歩いてトイレに行くくらいはできました。

そのおかげか、おならが出て。ナースにも報告しました。

術後3日目(入院22日目)

症状:腹の中の不快感はない。手術部分のみ痛い。

まだお腹は激痛です。

毎朝、看護師さんが身体を拭いてくれるのですが、左右に身体をひねるだけで激痛です。

僕:こんなに痛くても歩いたほうがいいんだよね?
妻:そうらしいよ

朝は、まだ情けない状態が続いていましたが、午後になると痛みはかなり収まり、立ちくらみもほとんどなくトイレに行けるようになりました。

執刀医:ガスが出たからドレーンを外しますね。すばらしい回復ですよ。スーパーリカバリーだ。(誰にでも言っていると思うが、悪い気はしない)。

(僕は見えませんでしたが、いちばん大きな傷口(といっても3センチなさそう)から、紙のようなものを引っ張り出したそうです)。

腹腔鏡手術の5か所の傷跡。茶色の絆創膏は、手術痕ではなく、クスリを入れていた部分。

絆創膏を張って終わり。

執刀医:まだ中心静脈栄養があるから、食事は必要ないんだけど、お腹をならす意味で少し食べてくださいね。ボイルドライスがいいですか?
僕:はい。
執刀医:ぜんぶ食べなくてもいいから、食べるという行為を楽しんでください。

出てきたのは、かなり柔らかいおかゆです。あとジンジャーティー。とにかくゆっくり食べました。ジンジャーティーはお腹が動く感じで、味は強烈ですが気に入りました。

でも、食後に痛くなったら?の不安はまだつきまといました。

退院も突然に決まった

術後4日目(入院23日目)

症状:もう腹の不快感は感じない。手術の痛みも減ってきた。

痛みは、急速に減っています。

点滴はついたままですが、廊下を散歩してみました。フロアはほぼ個室だからか、廊下を歩いている患者は僕と、杖を付きながら歩行訓練している白人が1人。

トイレもついてるし、配膳も部屋まで運んでくれるし、わざわざ歩く人は以内のかもしれませんね。

今日も執刀医登場。

僕:どのくらいで退院できるでしょうか?
執刀医:明日にしましょう。
僕:へ?
執刀医:心配ならもう1日入院してもいいですけど、明日でも大丈夫。
僕:では明日退院します。
執刀医:退院してもすぐに日本には帰れませんよ。外来で数週間通院してください。

拍子抜けしました。手術まであんなに苦しんだのに、術後はあっけない。それこそが手術成功というわけでしょうけど。

まぁ、痛みはかなり減ったし、タクシーで替えるからなんとかなりそう。

食事は、帳尻を合わせるかのようにメニューが増え、おかゆのほかに、豆腐、カブみたいな煮付け、細かな野菜の煮付け、味噌汁、に増えました。

なぜか、ジンジャーティーは砂糖入りになっていました(単に間違えただけかも)。これも悪くない。

退院当日(入院24日目)

症状:あんなに苦しんだ腹の不快感は感じない。手術の痛みは間違いなく減っている。

ようやく中心静脈を外し、自由になりました。

ふたたび執刀医。

執刀医:今後の外来予定を持ってきました。外来は9日後。僕の外来担当日に予約を入れました。それと切除した報告書を持ってきました。

  • 切除した部分からは腫瘍など悪性のものは見つからなかった
  • 病名は憩室炎だが、小腸が複雑な状態になっていた。
  • 何らかの薬物が原因なのか、感染なのか不明。
  • 消化器の専門家の診断を受け、原因を探る。その予約は2週間後。

執刀医:では、外来でお待ちします。

その後、会計までに3時間ほど時間がかかりるあいだに、着替えをして部屋で待機しました。

下着をつけて自分の服を着るのは入院の当日以来で、24日ぶりです。

この間、体重は7キロ減ったので、シャツもズボンもガバガバです。

ようやく会計の人が現れ、サインをして支払い完了(僕は何も支払ってないわけですが)。

入院合計額

入院費の合計は約143万バーツ(約470万円)でした。手術前の、500万円を超えたからマズイぞというあれはなんだったのでしょうか。本当に支払限度額を上回ると大変なので、事前に対策をとってもらうということだったのかもしれません。

とにかく、これだけの金額を自費で払うとしたら頭を抱えてしまいます。クレジットカードの保険が利用できて本当に幸運でした。カード会社も保険会社も親切だったし。

請求書の金額

 

予約表と薬を受け取って終了

看護師さんが、ファイルを持ってきてくれました。

  • 今後の予約表
  • 具合が悪くなったときの救急車の電話番号(タイは病院ごとに救急車があります。有料)
  • ナースセンターへの直通電話番号
  • 飲む薬(胃酸を抑える薬と、痛み止めのタイレノール)

を渡され、すべて終了。

はじめて自分の靴で部屋を出て、タクシー乗り場に向かいました。

退院から3日目まで

症状:食欲も出てきたし、食後の不安感も減ってきた。術後の痛みも改善中。

手術の痛みは、毎日明らかに少なくなっています。

初日、2日目はタイレノールを飲みましたが。じっとしていると痛みを感じません。

毎日シャワーも浴びています。

バンコクは人が多いし、空気もきれいじゃないので、部屋にこもっていますが、付属のジムで毎日20分ウォーキングしています。

食事は、やわらかめの食材で、脂質・繊維質が少ない材料で自炊しています。

医師によるとタイ料理はアグレッシブなので、日本食を食べてねと言われています。

以上が、僕の24日間の入院記録ですが、現在、まだタイに滞在中で、最初の外来はこれからです。

帰国するところで記録を終わりにしたいと思いますが、しばらくお待ち下さい。

 

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